老後の住まいに1,000万円? 老人ホーム費用の上昇から考える老後資金

こんにちは。サンドアーズです。
最近、スーパーで買い物をしたときや、水道光熱費、ガソリン代、日用品など
「前より高くなったな……」
と感じることが増えていませんか?
食品や日用品、光熱費など、私たちの暮らしに身近なものの値上がりが続いていますが、実は今、老人ホームの費用も上昇しているそうです。
「老後のお金」というと、まず思い浮かぶのは年金や毎月の生活費ではないでしょうか。
「年金だけで暮らしていけるのかな?」
「老後までに、いくら貯金しておけばいいんだろう?」
こうしたことは気になっていても、将来介護が必要になったときの住まいや、そのために必要なお金については、まだ具体的に考えたことがないという方も多いかもしれません。
今回は、2026年8月19日付の日本経済新聞で紹介されていた老人ホーム費用の上昇について取り上げながら、これからの老後資金について一緒に考えてみたいと思います。
東京都では入居時費用が1,000万円を超えるケースも

記事によると、住宅型・介護付き有料老人ホームの東京都における入居時費用の中央値は、2026年1月時点で1,001万円。
2018年と比べると、39%上昇しています。
さらに、管理費や食費、水道光熱費などを含む月額費用の中央値も29万7,820円となり、こちらも2018年と比べて15%上昇しています。
もし5年間暮らしたら?
記事では、入居時費用を支払い、その後5年間暮らした場合、単純計算で約2,788万円になると紹介されています。
「そんなにかかるの?」
「老後のために、そこまで準備しないといけないの?」
と、不安になってしまう方もいるかもしれません。
しかし、この金額だけを見て「自分も老後までに2,000万円、3,000万円を準備しなければ」と焦る必要はありません。
今回紹介されているのは、東京都の住宅型・介護付き有料老人ホームの費用の中央値です。
老人ホームにはさまざまな施設があり、場所や設備、サービス内容、料金プランなどによって費用は大きく異なります。
入居時にまとまったお金が必要になる施設もあれば、月々の支払いを中心とする施設もあります。
大切なのは、金額だけを見て不安になるのではなく、将来どのくらいの費用が必要になる可能性があるのかを知り、自分に合った備え方を考えておくことです。
老人ホームの費用は、施設の種類や地域、料金プランによって大きく異なります。
だからこそ、まずは「自分の場合、どのくらい準備しておけばよさそうか」を知るところから始めてみましょう。
なぜ老人ホームの費用が上がっているの?
では、なぜ老人ホームの費用が上昇しているのでしょうか。
今回の記事では、その背景として土地価格や建築費の上昇に加え、管理費、食費、水道光熱費などの値上がりが紹介されています。
考えてみれば、老人ホームも私たちの日常生活と同じです。
建物を維持するためのお金がかかり、食事を提供するためには食材が必要です。照明や空調には電気代がかかります。
さまざまなものの価格が上がれば、施設を運営するための費用にも影響が出てきます。
そして、これは老後資金を考えるうえでも大切なポイントです。
たとえば今50歳の方が70歳、80歳になったとき、今とまったく同じ物価で生活しているとは限りません。
将来の物価を正確に予測することはできませんが、「物価上昇が続いた場合の必要な備え(お金)」を知っておくことが大切です。
老後の備えは『様々なリスクに対応できる』形で準備を
老後のお金について考えるとき、
「貯金はいくらあれば大丈夫?」
「年金だけで生活できる?」
ということが気になりますよね。
もちろん、毎月の生活費はとても大切です。
でも実際のライフプランでは、生活費以外にもいろいろなお金について考えていきます。
- 毎月の生活費
- 住宅費
- 医療費
- 介護費
- 自宅の修繕費
- 住み替えや施設への入居費用
たとえば、住宅ローンを完済して持ち家に住んでいるからといって、老後の住宅費がまったくかからないわけではありません。
長く住めば、屋根や外壁、水回りなどの修繕が必要になることもあります。
一方で、賃貸住宅の場合は老後も家賃が続きます。
さらに介護が必要になれば、介護サービスを利用したり、場合によっては住まいそのものを見直したりすることもあります。
こうして考えると、「老後資金は〇千万円あれば大丈夫」と一つの数字だけで判断するのが難しいことが分かります。
いくつかの老後パターンを考えてみる

だからといって、将来起こることをすべて予想して、今から完璧に準備する必要はありません。
たとえば、
- 今の自宅でそのまま暮らす場合
- 介護サービスを利用しながら自宅で暮らす場合
- 将来、施設に入居する場合
といったように、いくつかのパターンを考えてみます。
それぞれの場合に、
「年金でどのくらいまかなえそうか」
「毎月どのくらい不足しそうか」
「今ある貯蓄をどのくらい使えそうか」
を確認していくと、自分に必要な老後資金が少しずつ見えてきます。
大切なのは「選べる状態」をつくっておくこと
老後資金は、単に「〇千万円貯める」という目標だけではありません。
将来自分に合った暮らし方を選べるように、今から準備しておくことも大切です。
家族で少し話しておくのもおすすめです
今回の記事では、30~40代の男女を対象とした調査で、約8割が親と介護費用について話したことがないという結果も紹介されています。
介護や老後のお金の話は、なかなか普段の会話には出しにくいですよね。
親が元気だと、「まだそんな話をするのは早いかな」と思うかもしれません。
でも、いざ介護が必要になってから、
「本人はどうしたいんだろう?」
「施設に入ることはどう思っているんだろう?」
「介護に使えるお金はどのくらいあるんだろう?」
と家族だけで考えるのは、意外と大変です。
元気なうちなら、
- できるだけ自宅で暮らしたい?
- もし介護が必要になったらどうしたい?
- 施設に入ることについてどう思っている?
という話を、少しずつしておくこともできます。
もちろん、一度の話し合いですべて決める必要はありません。
「そういえば、将来どうしたい?」
くらいの会話から始めてみるだけでも十分です。
大切なのは「いくら貯めるか」だけではなく「どう備えるか」
老後資金というと、「必要なお金を老後までにすべて貯金しておかなければ」と考える方も多いかもしれません。
もちろん、ある程度の貯蓄を準備しておくことは大切です。
また、将来どのくらいの生活費や介護費、住まいの費用が必要になりそうなのかを知っておくことも、老後準備の大切な第一歩です。
一方で、老後はそれまで貯めてきたお金を一度に使うわけではありません。
65歳、70歳から始まる老後が、その後20年、30年と続くことも考えられます。
そのため、「老後までにいくら準備するか」と同時に、「準備した資産をその後どう使っていくか」という視点も大切になってきます。
たとえば、近いうちに使う予定のお金は預貯金などで確保しながら、すぐには使わない資産については、その方の年齢やリスクの取り方に応じて運用を続け、必要な分を少しずつ取り崩していくという考え方もあります。
もちろん、運用には価格変動のリスクも考えなければならないので、使う時期や目的に合わせて、預貯金と運用資産をバランスよく持つことが大切です。
資金の『持ち方』を分けることで、できるだけ長く資金を持たせる「資金の寿命」も意識して考えていきましょう。
老後のお金は、「貯めてゴール」ではありません。
準備した資産と年金などの収入を組み合わせながら、長い老後の中で上手に使っていくことまで含めて考えておくと、より現実的な老後資金計画になります。
サンドアーズでは老後資金を含めたライフプランのご相談もお受けしています
サンドアーズでは、住宅購入や家計のことだけでなく、年金や老後資金まで含めたライフプランについてもご相談いただけます。
「このままの貯蓄ペースで大丈夫かな?」
「住宅ローンを払いながら老後資金も準備できる?」
「自分たちは何歳くらいまで働けば安心?」
そんな疑問も、現在の家計や将来受け取れる年金、これから予定している支出などを整理していくことで、少しずつ見えてきます。
老後のことを考えると、つい「いくら必要なんだろう?」という数字ばかりが気になってしまいます。
でも大切なのは、不安になることではなく、今の自分たちの場合はどうなのかを知っておくことです。
「自分の場合、将来のお金はどうなるんだろう?」
そんなことが少し気になったときは、今の家計やこれからの暮らしを一緒に整理してみましょう。

